蕩けるくらいに抱き締めて(続き完結)
とりあえず、今日の分の料理を作り、テーブルに並べた。

「…美味そうだな」

着替えを済ませた蘇芳先生が、テーブルに並べられた料理を見てポツリと呟いた。

…雪愛は、白衣を着てる蘇芳先生しか見たことがない。普段着で、楽そな服なのに、何でもカッコよく着こなす蘇芳先生を見て、顔を赤らめた。

「…どうした?」
「い、いえいえ!なんでもありません。私はまだまだ時間がかかりますから、気にせず、好きな事しててください」

顔が赤いのを隠すように、そそくさとキッチンに消えて行った。

…。

食事を済ませた蘇芳先生は、食器を持って、キッチンに行く。…すると、料理をする雪愛が目に入った。

凄く楽しそうに料理をする雪愛。見ているだけで、こちらも楽しくなる。

…雪愛が蘇芳先生に背を向けた。…その時ふと、後ろから雪愛を抱き締めたい衝動に駆られた。

無意識に、雪愛の真後ろまで来ていた蘇芳先生。

振り返った雪愛は、真後ろに立つ蘇芳先生に驚いた。
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