蕩けるくらいに抱き締めて(続き完結)
何の答えも返さない雪愛に。蘇芳先生は続ける。
「今週の予定は?」
空をぼんやりと見上げながら、蘇芳先生が雪愛に問いかける。
…今週は外来で5時過ぎには毎日終わるし、友人との約束も何にもない。
雪愛が答えに困っていると。
「…三条と、デート…とか?」
思い掛けない言葉に、雪愛は動揺する。
「なんで、そうなるんですか?」
蘇芳先生を見つめ、聞く。
「…日曜、見たんだ」
「・・・え」
蘇芳先生が、とても切なげな瞳で、雪愛を見る。…雪愛は、更に動揺する。まさか、三条先生と出ていくところを、蘇芳先生に見られていたなんて思っていなかったから。
「仲良さそうに、出ていく姿を」
「・・・」
「今日だって、凄く、仲良さそうにしてたって、看護師が言ってた」
「・・・」
「それに・・・院内で噂になってるの、お前知ってるか?」
「…噂?」
動揺を隠せないまま、蘇芳先生を見つめ続ける雪愛。
「お前と…三条先生が付き合ってるって」
「そ!・・・・そんな事、あるわけないじゃないですか?」
…確かに、食事には行ったが、日曜日が初めての事。…告白もされたが、…決して、付き合っていない。
「…ダメだな」
「・・・」
蘇芳先生の手が、あの時のように、雪愛の頬に触れた。
…触れられた頬が、一気に熱を帯びていく。
「今週の予定は?」
空をぼんやりと見上げながら、蘇芳先生が雪愛に問いかける。
…今週は外来で5時過ぎには毎日終わるし、友人との約束も何にもない。
雪愛が答えに困っていると。
「…三条と、デート…とか?」
思い掛けない言葉に、雪愛は動揺する。
「なんで、そうなるんですか?」
蘇芳先生を見つめ、聞く。
「…日曜、見たんだ」
「・・・え」
蘇芳先生が、とても切なげな瞳で、雪愛を見る。…雪愛は、更に動揺する。まさか、三条先生と出ていくところを、蘇芳先生に見られていたなんて思っていなかったから。
「仲良さそうに、出ていく姿を」
「・・・」
「今日だって、凄く、仲良さそうにしてたって、看護師が言ってた」
「・・・」
「それに・・・院内で噂になってるの、お前知ってるか?」
「…噂?」
動揺を隠せないまま、蘇芳先生を見つめ続ける雪愛。
「お前と…三条先生が付き合ってるって」
「そ!・・・・そんな事、あるわけないじゃないですか?」
…確かに、食事には行ったが、日曜日が初めての事。…告白もされたが、…決して、付き合っていない。
「…ダメだな」
「・・・」
蘇芳先生の手が、あの時のように、雪愛の頬に触れた。
…触れられた頬が、一気に熱を帯びていく。