蕩けるくらいに抱き締めて(続き完結)
8.先生、同棲のお時間です
…この日から、雪愛は蘇芳先生のマンションに住むことになった。

引っ越しは、2人のお休みが合った時に、蘇芳先生に手伝うと言われ、雪愛はその後、必要な物を少しずつ、マンションに運んだ。

…雪愛は、蘇芳先生のマンションに引っ越して、本当に良かったと思っていた。

…実は、蘇芳先生には言えない事が、アパートで起きている。

…郵便受けに、ゴミをはめられたり、自宅にある固定電話にイタ電があったり…

雪愛本人には、何の被害もないので、雪愛は誰にも言わず、自分の心にしまっていた。

…犯人はきっと、薫子先生だろう。

そこまでしてしまう程、蘇芳先生を愛してしまった薫子先生を思うと、誰にも言えなかった。

…薫子先生は、愛し方を間違えただけ。

純粋に、真っ直ぐに、蘇芳先生を愛していたら、もしかしたら、蘇芳先生も変わっていたかもしれない。

でも今は、逆にその事を不謹慎にも有難いと思ってしまった雪愛。

だって、そうじゃなければ、蘇芳先生とこんな関係にはならなかったかもしれないから。
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