自殺列車
イジメ
「どうなってるんだよ……」
倒れた愛奈を目の前にして、旺太が呟く。
なにもわからない。
この空間が一体なんなのか、どうしてあたしたちがここにいるのか。
でも……忘れていたことが1つだけ思い出されていた。
それは高校生活のワンシーン。
いつもの教室、なれた自分の席。
あたしはいつも一番後ろのその席に座っていた。
そして、うつむき、机の木目を見ていたんだ。
休憩時間になってもあたしに話しかけてくる友達はいない。
昔仲の良かった友達はいつの間にかあたしの周りから離れていき、気が付けば1人だった。
クラスの大半はスマホを持っていたあの頃、あたしはまだ携帯電話を使っていた。
携帯電話では見る事のできないサイトが増えていき、その度にあたしは友達にサイトを見せてもらうようになっていた。
最初の頃は、友達が少なくなった原因がスマホを持たないあたしをうとましく感じたのだと思っていた。
その程度で去っていく友達を、非難したりもした。
でも、現状は全く違っていたんだ。
スマホを持たないあたしをいいことに、スマホでしか見る事のできないサイトであたしの悪口が拡散されていたのだ。
倒れた愛奈を目の前にして、旺太が呟く。
なにもわからない。
この空間が一体なんなのか、どうしてあたしたちがここにいるのか。
でも……忘れていたことが1つだけ思い出されていた。
それは高校生活のワンシーン。
いつもの教室、なれた自分の席。
あたしはいつも一番後ろのその席に座っていた。
そして、うつむき、机の木目を見ていたんだ。
休憩時間になってもあたしに話しかけてくる友達はいない。
昔仲の良かった友達はいつの間にかあたしの周りから離れていき、気が付けば1人だった。
クラスの大半はスマホを持っていたあの頃、あたしはまだ携帯電話を使っていた。
携帯電話では見る事のできないサイトが増えていき、その度にあたしは友達にサイトを見せてもらうようになっていた。
最初の頃は、友達が少なくなった原因がスマホを持たないあたしをうとましく感じたのだと思っていた。
その程度で去っていく友達を、非難したりもした。
でも、現状は全く違っていたんだ。
スマホを持たないあたしをいいことに、スマホでしか見る事のできないサイトであたしの悪口が拡散されていたのだ。