自殺列車
『俺は見てみたい』


そう言った次の瞬間、電車内のすべての窓が一斉に開いた。


暗闇がこちらへ手を伸ばしているように感じ、体を硬直させる。


「外へ出ろ」


「はぁ!?」


車掌の言葉に俺は目を見開いた。


今まで窓の外へ出た仲間がどうなってきたのか、よく覚えている。


「大丈夫だ。今は現実世界と通じている」


そう言われても、体は思うようには動かない。


こいつに嘘をつかれていれば、なにもわからないまま終わってしまう事になる。


俺は硬直している脚を叩いた。


動け!!


「制限時間は次の電車が出発するまでの12時間だ。遅れればお前の魂は二度とここへは戻ってこられない」
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