自殺列車
☆☆☆

池から上がってきた俺はその場に立ちつくし、看板になっている朋樹の写真を見つめていた。


朋樹はここにいる。


誰か、早く見つけてやってくれ。


水中で膨れ上がり、見る影もなくなってしまった朋樹。


俺は頭をふってその顔をかき消した。


次は愛奈だ。


そう思い、目を閉じたのだった。
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