自殺列車
「優志、実はすごいパワーを持ってるとかじゃないよな?」


旺太が茶化すようにそう聞く。


優志はブンブンと首を左右にふって、それを否定した。


それならどうして、今の勝負が互角だったんだろう?


そう思っていると、朋樹と目があった。


「次はお前が相手だ」


「へ!?」


朋樹の言葉に驚いて目を見開く。


次の相手って、腕相撲の!?


「む、無理だよ!!」


あたしは慌てて後方へと下がる。


「なんでだよ」
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