自殺列車
窓の外
それからあたしたちはバラバラになり、狭い車内をそれぞれで調べて回る事にした。
みんなの力が均等になるような装置が、どこかにあるかもしれない。
男子と女子に別れ、天井も椅子の下もくまなく探す。
真っ黒な椅子に細工でもあるのかと思い、持ち上げてみようとするが全く動かない。
ちゃんと、床と固定されているようだ。
「なにもないね」
隣で椅子を調べていた澪が言う。
「そうだね。普通の電車と何もかわらないみたい」
中腰になっているのが辛くなって、あたしは腰を伸ばした。
「こんな真っ暗な闇、どうやって作るんだろう」
窓の外を見て、あたしは言った。
今まで出会ったことのない闇がそこには広がっていて、恐怖さえ感じられる。
「この窓、開くのか?」
近くにいた朋樹がそう言った。
窓が開くかどうか。
それはあたしも気になっていた所だけど、闇に手を伸ばすようで怖くて触れなかった部分だ。
みんなの力が均等になるような装置が、どこかにあるかもしれない。
男子と女子に別れ、天井も椅子の下もくまなく探す。
真っ黒な椅子に細工でもあるのかと思い、持ち上げてみようとするが全く動かない。
ちゃんと、床と固定されているようだ。
「なにもないね」
隣で椅子を調べていた澪が言う。
「そうだね。普通の電車と何もかわらないみたい」
中腰になっているのが辛くなって、あたしは腰を伸ばした。
「こんな真っ暗な闇、どうやって作るんだろう」
窓の外を見て、あたしは言った。
今まで出会ったことのない闇がそこには広がっていて、恐怖さえ感じられる。
「この窓、開くのか?」
近くにいた朋樹がそう言った。
窓が開くかどうか。
それはあたしも気になっていた所だけど、闇に手を伸ばすようで怖くて触れなかった部分だ。