自殺列車
それに『またね』という言葉の意味も気になる。
澪はまたあたしたちに会うという意思を伝えたわけだけれど、この状況なら『助けを呼んでくるから待っててね』という方がしっくりくる。
『またね』だと、すぐには再会できない事を知っているような言い方だ。
「なに難しい顔をしてるんだ?」
1人で考え込んでいると、朋樹が声をかけて来た。
「あ、なんかさっきの澪の言葉が気になって」
「言葉?」
朋樹は首を傾げて眉間にシワを寄せた。
「そう。澪は『思いだした』って言ってた。一体何を思いだしたんだろう?」
「はぁ? 知るかよそんなの。晩飯のメニューでも思い出したんじゃねぇの?」
適当な事を言う朋樹に、優志が「それは違うと思うよ」と、すぐに否定した。
みんなと一緒にいる事に慣れて来たのか、少しずつ自分の意見を言うようになっている。
「じゃぁお前はなんだと思うんだよ」
「何かはわからないけれど、あの暗闇の中へ、自分から出て行く事ができるような事を思い出したんだと思うよ」
そう言い、優志は開いている窓を指差す。
あの暗闇の中に自分から出て行くような事……。
それは一体なんなんだろう?
澪はまたあたしたちに会うという意思を伝えたわけだけれど、この状況なら『助けを呼んでくるから待っててね』という方がしっくりくる。
『またね』だと、すぐには再会できない事を知っているような言い方だ。
「なに難しい顔をしてるんだ?」
1人で考え込んでいると、朋樹が声をかけて来た。
「あ、なんかさっきの澪の言葉が気になって」
「言葉?」
朋樹は首を傾げて眉間にシワを寄せた。
「そう。澪は『思いだした』って言ってた。一体何を思いだしたんだろう?」
「はぁ? 知るかよそんなの。晩飯のメニューでも思い出したんじゃねぇの?」
適当な事を言う朋樹に、優志が「それは違うと思うよ」と、すぐに否定した。
みんなと一緒にいる事に慣れて来たのか、少しずつ自分の意見を言うようになっている。
「じゃぁお前はなんだと思うんだよ」
「何かはわからないけれど、あの暗闇の中へ、自分から出て行く事ができるような事を思い出したんだと思うよ」
そう言い、優志は開いている窓を指差す。
あの暗闇の中に自分から出て行くような事……。
それは一体なんなんだろう?