ヒーロー女子


そう言ってさっきよりももっと暗い顔をする華ちゃん。


でも私はその恋叶うと思うな。


だってほら…後ろでチラチラ華ちゃんを見ている樹君。


きっと2人はどこかですれ違っちゃっただけなんだ、ピースをはめ間違えたパズルみたいに。





「…華ちゃん、気持ち伝えたらどうかな?」


「え…いや…」


「来週ちょうど文化祭あるし、気持ち伝えてスッキリした方がいいと思うよ…ね?」


「…うん!そうだよね、当たって砕けろ!だよね」





ニコッていつもみたいに笑う。


よかった、いつもの華ちゃんに戻って。それより私の周りって幼なじみの人多い…



それから華ちゃんはいつも以上に明るくて
後夜祭に告白するぞーっ!て叫んで後ろで焦る樹君が面白かった。


音羽と莉子ちゃんは結局チャイムが鳴るまで言い合いしてて、ご飯食べれなかったー!て泣いてた。




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