ヒーロー女子



机から起き上がって私に言う樹君。





「あれ、樹知らないの?風いつも学年トップだよ」





サラッと言う華ちゃんの言葉に信じられないのか





「嘘だろ?な、風嘘だよな?」





目の前まで迫ってくる。


嘘だと言いたいけど…





「えっと、本当だよ」





嘘じゃないんです。


ガクッとその場に崩れる。


何だか申し訳ない。




『補習補習補習…』と口から魂が抜けそうな樹君に





「勉強教えてもらったら?」





提案してみる。


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