ヒーロー女子
教室に戻るとなぜかドアが閉まっていた。
「あれ?どうしたんだろ」
「ね、何かあったのかな?」
ドアを開けると中は悲惨なことになっていた。
テーブルやイスは倒れてスプーンらフォークは床に散らばっていた。
「ど、どうしたの!?」
「あ、早川さんに矢咲さん!大変なの!」
私たちに気づいた草川さんが状況を教えてくれた。
「お茶とかケーキを運ぶ人が不器用な人ばっかりで、トレーから落っこちたりテーブルクロスに躓いたりでもう台無しよ!
片付けで今日は終わっちゃいそうなの…
だから早川さん、矢咲さん。明日は倍以上売ってもらわなきゃ赤字になっちゃうからよろしく!」
そう言うと草川さんはまた戻っていった。
私たちもまだ片付けの済んでいない場所を綺麗にして、その日は終わってしまった。