ヒーロー女子



教室に戻るとなぜかドアが閉まっていた。





「あれ?どうしたんだろ」


「ね、何かあったのかな?」





ドアを開けると中は悲惨なことになっていた。


テーブルやイスは倒れてスプーンらフォークは床に散らばっていた。





「ど、どうしたの!?」


「あ、早川さんに矢咲さん!大変なの!」





私たちに気づいた草川さんが状況を教えてくれた。





「お茶とかケーキを運ぶ人が不器用な人ばっかりで、トレーから落っこちたりテーブルクロスに躓いたりでもう台無しよ!


片付けで今日は終わっちゃいそうなの…
だから早川さん、矢咲さん。明日は倍以上売ってもらわなきゃ赤字になっちゃうからよろしく!」





そう言うと草川さんはまた戻っていった。


私たちもまだ片付けの済んでいない場所を綺麗にして、その日は終わってしまった。


< 196 / 234 >

この作品をシェア

pagetop