ヒーロー女子
チラッとこっちを見る音羽に“大丈夫”という意味を込めて頷く。
「あのね…あんまり女の子とイチャイチャしちゃやだ」
「ごめんな。でも向こうが寄ってくるんだよ」
「で、でも!離せばいいじゃん!」
「最初はしてた、でもキリがないんだよ」
「で、でもぉ…」
音羽の目に涙がたまる。
それを見て先輩は音羽を抱きしめながら頭を撫でる。
彼女だから当たり前にされるその行為がすごく羨ましい。
見ていられなくて目をそらす。