ヒーロー女子
その子は寝てて寝顔がすごく幼かった。
“かわいいな”なんて思ってしばらく眺めてた。
その時『や…めて…』寝言を言いながらスッと涙を零した。
きっと転校してくる前に何かあったんだろうなって分かった。
その時零した1筋の涙がすごく綺麗で。
その涙を零した彼女が儚くて脆くて…消えてしまいそうで。
“守りたい”って思った。
この日から俺は彼女が気になっていつも姿を探してた。
名前を知りたくて調べたし、姿が見たくてわざわざ遠回りなのに教室の前を通った。