ヒーロー女子
俺はひどい奴なのかもしれない。
このお昼が続けばいいと思ってしまったから―――
機嫌よく午後の授業を受けてHRも終わる。
そうすると男子は颯爽と教室を出て行く。
それと入れかわるように大量の女子が入ってきて俺と壱成の前に1列に並ぶ。
その女子は自分のクラスと名前を言って握手を求めてくる。
それを聞き流して約5分。最後の1人が教室を出ていった。
ざっと5、60人くらいはいただろうか。
毎日毎日来てよく飽きないと思う。
…そう。これが俺と壱成の放課後の日常。
「じゃ、俺担任に頼まれてたことあるから。壱成はどうする?」
「俺は音羽待ってるから」
「そうか。じゃあな」