海色の恋、甘い時間
「そうだよ?
愛ちゃんは、言いたいこと、ちゃんと言えるんだ。
あたしより、ね?」

優しい真っ直ぐな瞳で、うみちゃんはわたしを見つめている。
その瞳で見つめられると、そうなのかなって思ってしまうよ。

「うみちゃん……。
わたし、ね?」

「うん?」

「うみちゃんや、鈴木さんの、堂々とした強さに、憧れてるの……」

「ああ、あたしはともかく、鈴木さんは強いよな」

うみちゃんはニコニコと笑っている。
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