海色の恋、甘い時間
「思ったより根性あるよね」

「おはよ、桃瀬さん」

「もう、いじったりしないからね?
おはよ」

鈴木さんの後にわたしに挨拶を返してくれたのは、あのグループの女子達だった。
え、皆が、おはようって言ってくれて、る……?

その時、わたしは嬉しくて、冗談かも知れない、とか思ってしまって、色んな思いが駆け巡って、涙が出そうになってしまった。
ばっと、顔を隠すように後ろを向いた。
廊下に向かって立ち、足元を見つめるわたしの肩に、ぽんっと誰かの手がかかった。

うみちゃんかな?
と、赤い顔で振り向くと、意地悪な女子グループのリーダーだった。

「あ……」

どうしよ、最近調子のってる、とか、言われるのかな……?

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