海色の恋、甘い時間
「桃瀬さん、ごめん。
わたし達がしたことで、こんなに今まで傷ついてたんだね?
もう、しないから……。
ごめん、わたし達、あなたが羨ましかったの……」

え……?
思ったのと、違う……?

受け入れられたの?
それとも冗談?
わたし、これから何を言われるの?
どうなるんだろ……?

不安な気持ちが、たぶん顔に出ているんじゃないかなって、思う。
ああ、こんな顔したら、またみんなをイライラさせちゃう……。
もう少しなのに、また逆戻り、したくない……!

引き締めなくちゃ、勇気、勇気、強さ……!

わたしは、目いっぱい大丈夫だと思い込むことにして、多分、自分が出来る精一杯の強気な顔をしてみた。
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