海色の恋、甘い時間
「おはよう」

「はよー」

珍しく黄原君と揃って教室に入るわたしに、一瞬クラス内は驚いた顔をした。
うみちゃんも少し、驚いた顔をしていたけど、すぐに優しい顔になって

「おはよう、愛ちゃん、黄原!」

と、笑った。
よかった、怒ってるとか、春休みになにか酷いことがあったわけじゃないんだ。
うみちゃんの笑顔を見て、わたしは安心した。

「さっき、校門前で黄原君に会ったの」

「そうかぁ。
愛ちゃん、久しぶり!」

元気だった?

うみちゃんが、わたしににこやかな笑顔を浮かべている。
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