海色の恋、甘い時間
「ね、どんなデートしたの?」

「え、あ……。
んと、映画行ったり、買い物したり……」

春休みのデートをいろいろ思い出しているのか、うみちゃんはお箸を握ったまま宙を見つめていた。

「あ、あと黄原の部屋でまったり漫画読んだりDVD見たり?
あ、あと……。
あ……! やっぱりこれはダメっ……」

「え、うみちゃん、そこまで言いかけて辞めるの、ナシだよ?
気になるよっ」

黄原君の部屋で、一体何が……?
わたしは、顔を真っ赤にして黙り込んでしまったうみちゃんを見つめた。
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