海色の恋、甘い時間
あ、以前立花さんのとこの喫茶店で飲んだ、砂糖の溶け切らないコーヒーを思い出した。
砂糖、綺麗に溶けたね。
良かった。

「愛ちゃん、黄原、何の話ししてるんだ?
そろそろ行こう?」

うみちゃんがやって来て、わたし達に声をかけた。
そうだ、久しぶりにからかってみよう。

「勿論、うみちゃんの話し!」

わたしは勢いよく立ち上がって、うみちゃんに抱きついた。

「わっ」

うみちゃんは驚きながらも受け止めてくれた。
ふふ、女子同士の特権だ。
抱きついてもじゃれてるだけ、クラスメイトは誰も気にもとめていない。

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