海色の恋、甘い時間
強くて優しくて。
真っ直ぐで嘘がつけなくて。
かっこよくて可愛くて。

うみちゃんはわたしの憧れだ。
憧れだけど、最近理想としてその姿を追うことを、わたしは辞めた。

わたしはわたし。
うみちゃんはうみちゃん。
そうなんだって分かったから。

うみちゃんみたいになりたいなってその姿ばっかり追っていても、違うって分かったから。
わたしなりに、頑張ろう。

「桃瀬さんってさ、今って好きな人とか彼氏って、いるの?」

一緒に歩く女子の一人に、ふいにそう話しかけられた。

「ん~ん、いないよ?」

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