海色の恋、甘い時間
「うみちゃんが怒るの当たり前だよ!
甘やかして許してたら、また同じことしちゃうよ?
もっと怒ってもいいくらい!」

わたしの言葉にうみちゃんは驚いた顔をして、それからふんわりと笑った。
いつものように、優しく。

「そうだね、もっと怒っても良かったかも。
それにしても、嬉しいな」

え?
嬉しい?

「愛ちゃんがこんなに心配してくれて、自分のことみたいに怒ってくれて。
こんな愛ちゃん、初めて見たかも」

あ……。

わたしも、初めてかも。
こんなに意見言ったのも、怒ったのも。
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