海色の恋、甘い時間
ふと、テーブルの上のコーヒーに目がいった。
そう言えば、一口も飲んでなかった……。

少し話し過ぎたかな?
喉が渇いた。

飲もう、と砂糖とミルクを溶かす。
うみちゃんも向かいで、同じ動作をしていた。

「わ、冷めてるね」

「ほんとだ、冷めてる」

わたし達のホットコーヒーは、すっかりホットじゃなくなっていた。

「苦いね」

うみちゃんが、顔をしかめている。
< 62 / 160 >

この作品をシェア

pagetop