海色の恋、甘い時間
「俺、さ、すごく、うみが大好き」

「え、あ、うん……」

知ってるよ?
うみちゃんに向ける眼差しが、特別優しいもん。
最近は辛そうだけど。

そこで、黄原君は言葉を切った。

「うみも、そうあってくれてると思ってた」

思ってた……?
思ってる、じゃ、なくて……?

「約束したけど……。
俺は、どうしても、うみともっと近づきたくて……」
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