我那覇くんの恋と青春物語～横西めぐみ編～
「ごめんね・・・この頃上手くいかないことばかりで、キミに迷惑ばかりかけているね」


「そんなの平気だよ」


「もう・・・慣れっこかい？」


「別にそんなんじゃないよ。俺、横西さんの笑った顔が好きだから」


「・・・本当に鈍感だね」


これ以上話すと、いつものように途中から自信がなくなり、小さい声で最後まで言えなくなってしまう。



だけど



だけど、この言葉だけはちゃんと伝えたい。


「上手くいかなくても・・・いいんじゃないかな？」


「えっ？」


「上手くいかなくても、自分がやっていることを信じてやり続けることが大事なんじゃないかな」


途中、声が小さくなりかけたが、なんとか堪えて最後まで言い切った。


「・・・ありがとう」


彼女はこちらの方に寄り添ってきたので、こちらの心臓の音が聞こえるのではないかと思うほど高鳴る。


「頑張ってみるよ」


小さい声だが、その言葉ははっきりしていた。



どういうことかは分からないが、彼女は今疲れているのだろう。

だから、今はこうやって肩を貸すくらいしか、やってあげることはないのかもしれない。
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