我那覇くんの恋と青春物語~横西めぐみ編~
「・・・そっか。あなたには分からないか」


「えっ、雪ねえは分かるの?」


「そうね・・・その見方だと、私はきっと違う場所ね」


「どういうこと?」


「私の口から教えたら、きっといけないことよ。これはあなた自身が気付いて、答えを出さなきゃいけないわ」


なんだか余計に分からなくなりそうで、耳の裏を指でかく。

卒業式一日前に、高校生活最大の問題が現れたような気分だ。


「このままじゃ一生気付けないかもしれないから、少しだけ・・・あなたは幸せ者だけど、このままだと三人に辛い思いをさせるわよ。だから、しっかりしなさい!」


「・・・はい」


「それと、学校では真美沢先生。ちゃんと敬語を使う。高校生活があと一日でも例外はなしよ」


先生は手のひらをひらひらさせて、廊下を歩き遠ざかっていった。
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