我那覇くんの恋と青春物語~横西めぐみ編~
複雑・・・



分からない・・・



今はそれを口にしてはいけない、その姿はそう思わせた。


「めぐみは・・・自分から違う場所にいなきゃいけないと思ってる。だけど・・・だけど、あいつだって同じ場所にいていいんだ。いや、いなきゃ困るんだ。それを気付かせることができるのは・・・お前だけなんだよ」


彼女の手が震えている。

小さくだが確かに震えているその手を握り締めようとすると、軽く払いのけられてしまった。


「あいつは絶対に自分からは来ない。お前が迎えにいかなきゃ駄目なんだ!お前があいつを同じ場所に立たせてやるんだ・・・そうすると、あたしは負けちまうだろうな」


「えっ」


「いいから、早く行け!」


お尻に蹴りを入れられ、そのままの勢いで飛び出した。

最後のほうは聞き取れなかったが、エアと西園寺さんの話を纏めると、とにかく横西さんに会って話さなければいけないと思う。



何を話せばいいのか分からない・・・

けど、とにかく会わなければいけない。
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