運命
2人のゆくえ
今日は朝から雲が暗い

1人で歩道の端を歩く

重い風が滝塚さとるの体を突き抜けた

足元がふらつく

……学校に行きたくない

その気持ちが足を止める

もうこの気持ちを抱いてどのくらいたつだろうか

行きたくないという意思と行かなくてはいけない義務が僕を苦しめる

だが行かないわけにはいかない

僕はおもむろに足を早めた


だんだん学校に近づいてくる






ドン!

いきなり頭が衝撃に襲われバランスを失った

ドサッ
っと僕の体は倒れる

笑い声がする

ダメだ動いてはいけない

しばらくたった

「何か反応しろよな」

といわれ

そこにあった人の雰囲気が消えた

僕は顔をあげる

遠くに自転車をこぐ中学生の姿があった

どうやら自転車に乗りながら鞄で殴られたらしい

てを使い立ち上がるとブレザーの砂をはらった

こんなことが毎日、毎日行われている。

~いじめ~

気がつくともういじめは始まっていた

いじめられてることが情けなくて親には言えなかった

そんなものだ

別に親にいったからといって解決することではない

だから、耐えるしかない

いつかは終わる

だから耐えるんだ

無になって

そうして2ヶ月がたった

もしかしたら3年間このままかもしれない

そう思い始めていた
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