1人ぼっちと1匹オオカミ(番外)

「いただきま~す」

 たき火を囲んで、なぜだか20人くらい一緒に夜ご飯です。どこからか巨大鍋が出てきてイノシシ鍋になったわけですが、いつものキャンプより大事になっていました。

「お嬢ちゃんは高校生かい?」

「はい。2年です」

「そうかぁ、若いねぇ」

「あの男の子もだろう?青春だねぇ」

「え?」

「ここはね、星がきれいに見えるよ。夜中になったら見てごらん」

 なぜか会ったばかりのおばあちゃんたちにまで、何かを察していただきました。

 おばあちゃんおそるべし…。

 でも、きれいに見えるなら、見てみたいです。夜中に夜空を見ることを決めて、お話たくさん聞かせてもらいました。
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