1人ぼっちと1匹オオカミ(番外)

「蓬、一旦帰るだろ?」

「はい。流石に制服のままなのはやです」

「すぐ終わるなら待ってるけど?」

「!ダメです!」

「は?」

「あきくんは先に帰っててください!後でちゃんと行くので!」

「…分かった」

 何企んでるんだか。おかしいくらい分かりやすい蓬の反応に、思わず笑っても、蓬はごまかせたとでも思ってるのか、なんで笑ってるのか分かってもなかった。

「それじゃあ、またあとで」

「はい!あきくん、ちゃんと家にいてくださいね」

「はいはい。お前も気を付けてこいよ」

「了解です!」

 蓬を家に送り届けて、1人で歩き出す。
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