1人ぼっちと1匹オオカミ(番外)
3.不満の再会
不満
「…不満そうな顔だな」
「当たり前です」
そっけなく返した言葉に、すまないという声が返ってくる。
そんな謝罪もいらないんですが。
大体、こんな高そうなお店に連れて来るなんて卑怯です。
大声なんて出せないし、自由に動くことも出来ない。
向かい側の席に座る父親…大宮怜は、私の様子を窺うような話し方で、私は私で口を開こうとしないので全然会話が持ちませんでした。