1人ぼっちと1匹オオカミ(番外)

「…ッよもちゃん!?」

「気づくのおせぇよ…」

 さっきまでの覇気は消え去って、やっと気が抜ける。

 雷斗を離してそのまま地面に転がれば、とんでもない疲労感が襲ってきて、動く気がなくなる。

 あぁ…疲れた。こんなのいつぶりだよ。

 久しぶりに大暴れして、それが蓬にまでばれるって最悪だ…。

 雷斗も動けないのかそのまま転がってた。

「2人とも…?」

「…蓬、なんで帰ってねぇんだ」

「なんでって、公庄先生に呼び止められて…」

「公庄のせいかよ…」

 顔を覗き込んでくる蓬に寝ころんだまま話しかけると、戸惑いながら返してくる。

 タイミング悪すぎる…。
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