1人ぼっちと1匹オオカミ(番外)
そんなことを思い出して薄く笑うと、家の中にチャイムの音が響く。
げ。誰だよこんな時に。さっき鏡で見たけど、この顔相当ひでぇ。そんなので出ろってか…。
まぁいいや。居留守しよう。
そう決めて動くのをやめてベッドで転がり続ける。
―ピンポーン
また鳴った。まぁ、2回くらい鳴らす奴もいるよな。なんて、ほっといた。
…でも。
―ピンポーン…ピンポーン……………ピンポーピンポーン…ピン…
「ッうるせぇ!!」
どんだけしつこいんだよ!いい加減にあきらめて帰れ!
なり続けるチャイムの音にとうとう限界で、ベッドから起き上がって玄関に急ぐ。
鍵を開けて、ドアを思いっきり開けてやった。