1人ぼっちと1匹オオカミ(番外)
12.幼なじみ 浩介side*
初めて嵐鬼の倉庫に入ったのは、俺が4歳の時。
13歳年上の従兄が誘ってくれたのがきっかけだった。
「バイクとか、車いっぱいあるところに連れてってやる」
その誘いにすぐに乗った4歳の俺は、従兄のバイクに乗っけてもらって、そこへ行った。
不良のたまり場になぜか俺と同じくらいの歳の子どもがたくさんいて、なぜか大騒ぎになっていた。
そんな大騒ぎするやんちゃ坊主たちとは離れた場所にいる、小さな女の子。
その女の子がしがみついているのは、子どもながらに分かったすごい人。
あいつと出会ったのも、この時だった。