1人ぼっちと1匹オオカミ(番外)

「んじゃ、また来い。よもと遊んでくれ」

「え、総長いいんですか」

「もともとよもの遊び相手が欲しかったんだよ。あと、俺はもう引退してるからな」

「あ…」

 兄ちゃんが変な顔する。

 よもちゃんを抱っこした人が頭をくしゃくしゃに撫でてくれた。

「よも、あいさつは?」

「バイバイ」

「…よもちゃんとまだあそぶ…」

「…またあそんでね」

「わかった!」

 小脇に抱えられたまま握手する。

 よもちゃんはうれしそうに笑って、バイバイって手を振って見送ってくれた。
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