1人ぼっちと1匹オオカミ(番外)

「ねーね!!」

「ッ!?え、と…ともく!?」

 どこからか走ってきて、腕の中に飛び込んできた智希を慌てて受け止めました。って、なんでここに智希が…!?

「ともくん、なんで…」

「ねーね、帰ってきて!!」

「え?」

「ねーねいないといやだよ!帰って来てよ!ぼく、いい子にするから。おかたづけもちゃんとやるから!」

「…ともくん」

 普段は私の前で泣くのをものすごく嫌がっていたのに。その智希が顔をくしゃくしゃにしてぎゅっと抱き着いてる。

「ねぇね!」

「みあちゃん?」

 どこからともなく現れた望亜も受け止めてしまいました。望亜は泣くばかりで話せる余裕はなさそうです。

 …でも、どうして2人がここに…。
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