1人ぼっちと1匹オオカミ(番外)

「だから、姉ちゃんも家族のところに帰ってよ。俺は大丈夫だから」

「ついでに、高校からは俺の部屋の隣に引っ越す予定」

「え!?」

 あ、あきくん今なんと!?

 あきくんは遥人の頭をわしづかみにすると、くしゃくしゃと撫で始めてしまいました。

「大家さんも空いてるなら使っていいって言ってるし、俺んちの方が近いだろ?」

「そ、それはそうですが…」

「姉ちゃん大丈夫だよ!俺、料理もできるからカップラーメン生活にはならないから!」

「「…」」

 思わずあきくんと黙ってしまいました。心配はそこじゃないんだよ、遥人…。

 なんとも言えなくなって、適当に笑って流しておく。
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