1人ぼっちと1匹オオカミ(番外)
「なんか、1番まともなように聞こえたのは気のせいか?」
「気のせいじゃないと思いますよ」
こそこそと話す秋空くんとよもぎちゃん。よもぎちゃんの腕の中には雪乃がぐっすり眠っていて、下手をすれば2人の子どもと言われても納得できるかもしれない。
「何話してんのかな。2人とも」
「「何でもないです!!」」
紅葉の言葉に2人同時に飛び上がる。本当に2人とも面白い。
「でも、颯人さんが暴走族だったって言われてもあんまり実感ないですよね」
「え?」
「…秋空、こいつ何気にケンカ強いぞ?」
「え」
秋空くんの顔が驚きに包まれる。そんなにびっくりすることかな…?
「で、でも手加減とか…」
「ないない」
「むしろ、こてんぱんにぶっ倒してたわ」
「…」
秋空くんの中の僕のイメージ結構崩れちゃったかな…?まぁ、しょうがないとは思うけど。