1人ぼっちと1匹オオカミ(番外)

「俺は就職する。もう勉強したくねぇし」

 私の悩みとは裏腹、すっきりするほどあっさりと言ってのけた雷斗くん。

 雷斗くんは就職するんですか…。私も就職でいいんですが、父親が進学しか目に入っていないんですよねぇ。これがまた…。

「晴野はどうだ?」

「…就職でいいかなぁって思ってます。進学してまで極めたいものもあるわけじゃないですし…」

「そうか?ご両親の話では子どもが好きと聞いたが」

「あくまで弟や妹が可愛くて好きってだけで、子ども全般がとか、そんなすごいものじゃないです」

 公庄先生まで…。うぅ、そんなに進学した方がいいんですかね…。ちゃんとお父さんに相談してみようかな…。

「晴野はちゃんと両親と相談して来い」

「はい」

 やりたいこともないのに大学にいく必要はないのか。それともやりたいことを見つけるために大学にいくのか、悩みどこですね。
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