1人ぼっちと1匹オオカミ(番外)

「あうっ」

「あら、咲~最近ママ離れしてるんじゃないの?」

「咲ちゃんぷにぷに~」

「ん~!」

「ねぇね!みあも~」

「よも、パス。秋空くんコーヒーアイスがいい?」

「お願いします」

 ママが、咲ちゃんをねーねにわたそうとする。望亜は、ぼくの場所に入ってきた。

 黒いもやもやが大きくなって、ねーねの手を掴んだ。

「ともくん?」

「…やだ!ねーねぼくの!」

「ねぇね!だっこ~」

「ふえ…ふにゃぁぁあああ!!」

「あらら…」

「流石、母親代理」

 ヤダヤダ。ねーねはぼくのだもん。

 咲ちゃんはママがいるからダメ。望亜も、いつもねーねにぎゅってしてもらってるもん。

 だから、ヤダ…。
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