1人ぼっちと1匹オオカミ(番外)

「智希、肩車好きか?」

「好き!」

「来い」

 お家を出て、どこ行きたいってねーねが言ったから、公園って言った。

 あきら兄ちゃんにだっこされて、肩車してくれた。

 パパよりちょっと低いけど、ねーねもぼくより下にいて、やっぱりパパと同じだった。

「ともくんいいね~。楽しい?」

「公園あった!」

「もう見えたか」

 ねーねもあきら兄ちゃんもぼくだけの。2人とも、ぼくだけに笑ってくれた。

 公園に到着したら、ねーねもあきら兄ちゃんもいっぱい遊んでくれた。

 鬼ごっこして、かくれんぼして、ブランコして、あきら兄ちゃんが鉄棒教えてくれて、ねーねと滑り台した。

 いっぱいいっぱい遊んで、空がオレンジになった。
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