〜記憶のカケラ〜もう一度
「まさか、夢じゃなかったのか?俺は、死んだのか?」
俺は、考えることをやめて学校へ行く準備を始める。
いつもと変わらない道。
見慣れた担任の顔。
見慣れた学校。
見慣れたクラス。
見慣れたクラスメートの顔。
「転校生を紹介する。入ってこいっ」
「初めまして、立花光太です。よろしくお願いします。」
「「「「きゃーーーーー」」」」
女子の声がうるさい。
俺は、そんなのお構いなしに優奈の姿を探す。
『いたっ!!!』
一番後ろの席に座っている。
「席はぁーっと井澤の隣なっ井澤っ手を上げろっ」
「え?あ、はい」
俺は、優奈が手を上げてすぐに小走りで席に行った。
嬉しくてしょうがない。
「井澤っ今日昼休みに校舎案内してやれっ」
「え?あ、はい」
「よろしくっ」
「よろしくね?井澤優奈です」
「おうっ」
昼休みが待ち遠しかった。
俺は、ニコニコと優奈に話しかけ続けた。