クレソン・スピリッツ
ぼくたちという言葉に、ジーナはそれが残りの二人の意見を含めた総意であると感じた。

「ぼくマリオンお姉ちゃんが嫌いなんだ。
ちっとも笑わないし、
何考えてるか分からないし。
だから、いない方がいいって
……でも、やっぱり
マリオンお姉ちゃんも、
ジーナお姉ちゃんと同じくらい
大切な家族だって
ぼく、そう思うんだ」

「そっか、そっか。
ありがとう。大丈夫。泣くな。
マリオンのことは、私に任せな」

「ジーナお姉ちゃん……」

ジーナは子どもの涙を拭った。
優しく抱きしめ、
泣きやむまで待った。

「ほら。土産でも食べて待ってな。
直ぐにマリオン連れて戻るから」

「うん……」
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