クレソン・スピリッツ
食堂内を歩いていると
少し大判なフォトスタンドがあった。
そこには古びた写真が一枚飾られていた。

ファミリアの構成員と
ボロを纏った子ども達が
仲睦まじく写っている。

左から二番目に写った子どもに
ミケルは目を奪われた。

無表情で冷たい目をした
幼い少女だ。

この顔を知っている。
この目を知っている。
やっと……
やっと見つけた――。
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