クレソン・スピリッツ
「ところでお兄さん、名前は?
あ、私は、ソーニアよ」

「ソーニアさんですか。
私は、ミケル・マスデージと申します」

「ミケル? 珍しい名前ね」

「よく言われます」

「ミケルは何してる人なの?」

「教育関係の仕事です」

「先生とか?」

「そのようなものです」

「ふうん。ミケル先生か」

ソーニアは破顔すると、バックから名刺を取り出した。
ミケルに差し出す。

「私、隣街のキャバクラで働いてるの。
ねえ、よかったら店に遊びに来て」

「機会があれば、是非」

「もう。それ、遊びに来てくれないフラグでしょ」

「バレました?」

ミケルは微笑した。
ソーニアは顔を赤く染め、うっとりとミケルを眺めた。
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