Your Smile ~君との未来~
「ごめん。」
「んーん。」
「忘れて、ごめんな。」
そうだよね、思い出せるはずなんてないんだよね。
「無理に思い出さなくて、いいよ。
大丈夫、大丈夫だから、愛希くんは、私以外の人と幸せになって?
本当に私のせいでごめんね、
でもお願い、これで、これで最後にするから、
抱きしめて?
最後に、抱きしめてくださいっ。」
最後は、涙声になっちゃったけど、
伝わったかな?
本当にごめんね、
私のせいでごめん。
本当にごめんなさい。
ボロボロ愛希くんのスウェットを濡らしていく。
久しぶりに入った愛希くんの部屋はなにも変わってなくて、
私が愛希くんの誕生日にあげたネックレスも未だに大切につけてくれていることに、嬉しくて、切なくて、愛しく思った。