Your Smile ~君との未来~
心配そうに私を見つめる先生。
「先生、愛希くんは?」
と聞くと、
「あ、あのあなたを抱いてきたかっこいい子?」
「?多分そうです。」
「あの子ね、あの子ならカバンを取りに行ったわ。」
「そうですか。
ありがとうございます。」
そういうと、
先生は、難しそうな顔をしてる。
「佐藤さん…」
「?はい。」
「最近変わった症状とかない?
例えば、痣が増えたとか倦怠感とか、発熱とかある?」
先生の言葉に思わず眉間にしわを寄せながら
「最近、よくあります。」
そう答えると、
先生は、
「今日にでも病院に行きなさい。」
そう力強く告げた。
「え、なん、」
ガラッ。
私と先生は反射的に振り向いた。
私の言葉を遮るように開いたドアの向こうにいたのは
息を切らした愛希くんだった。