Your Smile ~君との未来~
愛希くんは私に気付くと
優しい表情になる。
そんな姿にキュンとしたけど、だめ。
私は冷たく吐き捨てた。
「私たち別れよう。」
「…は?」
「もう疲れた。
3年も付き合ってあげたんだから感謝してくれない?
もう疲れたのよ。」
ズキズキ痛む胸。
だけど、そんなの気にしていられない。
深く傷ついた顔の愛希くん。
私はここで最後の一言を告げた。
「私は、最初からあんたを好きじゃなかった。」
ポツポツ、ザーッ
雨が降り始めた。
雨が私の涙を流していく。
ごめん、ごめんね、愛希くんっ。
私は後ろを振り返って、
走り出そうとすると、
「望愛っ!」
愛希くんに名前を呼ばれた。
お願い。やめて。
「私に話しかけないで。」
私は、愛希くんの呼ぶ声を無視して、走り出した。