ガーベラの花
2.高2の春
蓮side

あー、だるい。ホント、何やってんだろ、俺。

新学期早々、怪我するとか…マジないわ。

くっそ…足痛い……!!

「笠原さん。こちらです。」

看護師さんが呼んだ。

「はい。今行きます。」

そう言って車イスを動かした。

そう。俺は新学期のしょっぱなから交通事故にあい、入院しなければならないというなんとも幸運…いや、なんたる不幸の最中に立たされている。

やっぱ、朝慌ててたのがいけなかったか…,,

入院するなら、大部屋がいいな。個室とか暇だし、疲れるし。つーかやることないし。

「笠原さん?」

「あ。はい。すみません、考え事を…。」

「いえ。今日からはこの部屋になります。
ご不便な点がございましたら、またお呼びくだ
さい。」

そう言うと、軽く会釈をして帰っていった。

なんか…看護師って白衣の天使を想像してたけど…そううまくいかないよな。中々怖かった…
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